清宮・オコエも決勝2校に声援 「優勝で負け報われる」

 東北勢悲願の初優勝か、45年ぶりの夏の頂点か――。仙台育英(宮城)と東海大相模(神奈川)の決勝が20日午後、始まった。試合前、選手たちは意気込みを語り、アルプス席も盛り上がった。準決勝で敗れた2チームの選手も、自分たちを破ったチームにエールを送った。

仙台育英エース「笑って終わりたい」

 仙台育英のエース、佐藤世那君(3年)は試合前、「本当にここまで来たら最後は気持ちだと思うので、ふだん通りやるのが一番。できれば笑って終わりたい」と語った。

 一塁側のアルプス席は、午前8時50分の開門前から多くのファンが並んだ。一番乗りは昨夜から並んだ大阪府茨木市の高校生山口貴大さん(16)。佐藤君のファンで「たくさん三振をとってほしい。東北初優勝という歴史を見たい」と最前列に座った。

 準決勝で仙台育英に敗れた早稲田実西東京)の清宮幸太郎君(1年)も応援する。「東北初優勝を狙うチームに準決勝で負けたのなら、僕たちの負けも報われる。ぜひ優勝してほしいです」

東海大相模主将「がむしゃらに」

 東海大相模の主将で捕手の長倉蓮(れん)君(3年)は「優勝を意識せず、がむしゃらに自分たちの野球をやりたい」。エースの小笠原慎之介君(3年)は「まっすぐのコントロールが鍵。気迫を前面に出していつも通りにやりたい」と話した。

 三塁側のアルプス席で、遊撃手の杉崎成輝君(3年)の母親の由香利さん(52)は「一球一球にどきどきしている。選手たちには今までやってきたことを出しきってほしい」と笑顔を見せた。

 準決勝で東海大相模に敗れた関東一(東東京)のオコエ瑠偉(るい)君(3年)は「関東に優勝旗を持ち帰ってほしい。小笠原投手には直球で押し切ってがんばってほしい」と話した。

クリティカ RMT